高齢化が進む我が国では、介護福祉士の需要が増えつつあります。
高齢者への介護が身近になったこともあり、介護福祉士を目指す若者も比例して増加しています。
介護福祉士を目指した時に、まず気にしなければいけないのは、どういうルートをたどって介護福祉士になるのかです。
ここでは、国家試験に合格したことを『介護福祉士になった』とし、その資格取得までの方法を紹介します。
ルート1:実務経験から合格する
養成校に通わなくても、実務経験を積めば国家試験を受験することができる。
医療分野の資格の多くは、受験資格の中に養成校に一定期間学んでいることが条件としてあります。
ですが、介護福祉士の資格では、学生や実務経験者によって条件が変わってきます。
実務経験者での条件は、従業期間が3年以上で、従業日数が540日以上となっていますが、養成校に通うことは義務付けられていません。
従業の条件を満たしていれば受験することが出来るのですが、法律が改正され、平成28年度(29回)の試験からは、養成校で実務者研修を修了していることが条件として加わることが決まりました。
実務者研修を受けなければならないとはいえ、養成校に通う条件がないことで、時間と費用の面で実務者の負担は減ります。
実務経験者向けのルートをたどれば、働いて得た経験と自主学習の仕方次第で国家試験合格も可能なのです。
ルート2:福祉系高校から合格する
専門学校・大学に通わなくても、福祉系高校に通っていれば受験できる
これまでは、社会福祉基礎や介護福祉基礎などの教科を履修していることに加え、従業日数が135日以上であれば受験できる形が取られていました。
ですが、平成23年度以降は法律が変わり、就業単位が52単位に増え、その代わりに介護技術講習の修了と実務経験135日の条件がなくなりました。
ルート3:養成校から合格する
福祉系の大学・専門学校
養成校から資格を取得する場合は、卒業と同時に資格を取得できます。
ですが、この法律も改正され、平成27年度からは国家試験を受けなければ取得できないようになったのです。
これまでは、養成校に通うことが受験せずに資格取得できる唯一の方法でしたが、法改正により介護福祉士を目指す全ての人が国家試験を通過しなければならなくなりました。
とはいえ、養成校は講師の多くが現場経験者なので試験対策も充実しており、また就職対策においても有利なことに変わりありません。
特に専門学校の中には、系列の病院と協力して就職しやすい仕組みにもなっているので、資格取得に合わせて就職対策でも強みとなってくれるでしょう。